前回の記事に引き続き、スウェーデンのクリスマスについて。
「後編」は、私の夫の実家(ダーラナ地方)で過ごした、クリスマス当日のことを書きたいと思います。
義両親のお家では、毎年その年に届いたクリスマスカードを壁に可愛く飾っています。これを見ると、「ああ、実家に来たー!」というムードが盛り上がります^^
🎄 Julbord クリスマスの食卓
オルソン家の場合は、24日がメインのお祝い。
13時半ごろから皆んなでランチの食卓を囲みます。近隣に住む夫の妹たちもパートナーと子供達を連れて合流するので、毎回かなりの大人数です。
どこに誰が座るか、これだけ人数が多いと混乱するので、毎回お義母さんが自作のネームプレートを用意してくれています。(誰の隣になるか、私はいつも少しドキドキしてます)
クリスマスの定番メニュー
・Julskinka(クリスマスのハム)
ハーブなどで味付けされた豚肉を、オーブンで焼いて作ります。
お味はけっこう塩気が強いものの、日本でお歳暮でもらうようなハムに近い雰囲気で、私はとても好きです。(このハムには、スウェーデン独特の甘めのマスタードを塗って食べるのですが、これも美味!)
画像はこちらのレシピから拝借しました。
他には、スウェーデン料理の定番の、
・Sill(ニシンの酢漬け)・Köttbullar(ミートボール)・Janssons frestelse(ヤンソンさんの誘惑)・Rödbetssallad(ビーツのサラダ)・Knäckebröd(クリスプ・ブレッド)なども並びます。
クリスマスの時期に出回る、スパイスが効いたパン、チーズなどもあったりします。
そして、クリスマスの飲み物として定番なのが、Julmust(ユールムスト)というドリンク。独特なスパイスの効いたドクターペッパーのような味で美味しいです。(初めて飲んだ時は衝撃の味でしたが!笑)
🎄 Kalle Anka (ドナルド・ダック)
15時からは、スウェーデンの公共放送SVT でディズニーアニメのドナルドダックが始まるので、それを家族全員で揃って見るのが、スウェーデンの習わし。(この時の全国の視聴率はすごいらしいです)
実はこの番組は、毎年ほぼ同じ内容なんですが、1時間ソファに座って皆んなじーっと見ます。それが、伝統です!!笑
(画像は昨年のを使っています。ほぼ同じ光景です^^)
この時にテレビを見ながらつまむのが、Knäckというキャラメルのような手作りのお菓子やチョコレート。大人も子供も、皆んなパクパク甘い物を食べます。
このドナルドダックが終わる16時には、もう外は真っ暗・・
いよいよ、プレゼントの交換タイムです!
🎄 Julklappar プレゼント交換
オルソン家は、夫の甥っ子と姪っ子が4人で、それぞれ一人一人に大人がプレゼントをいくつも用意しているので、すごい数になります。大興奮でプレゼントを開ける子供達の姿は、いつも微笑ましいです。
小さい子供達がメインのクリスマスプレゼントですが、義両親は夫の兄弟やそれぞれのパートナー、そして私にも毎年プレゼントをくれます。
今年私がいただいた物は・・
ロールストランド Mon Amie(モナミ)シリーズのボウル。
これをデザインした Marianne Westman という女性デザイナーは、夫の実家の近くの街Falun出身の方なんです。(今年1月に88歳で亡くなられたのもニュースになりました)
その関連の新聞記事の切り抜きと共に、このモナミのボウルをプレゼントしてくれました。(本当にマメで優しいご両親です)
そして、義両親からもう一つ。
ヴィンテージ雑貨の専門誌「RETRO」 の定期購読券もいただきました。
オルソン家では、私のヴィンテージ好きがかなり浸透しています。笑
さらに夫からはipadをもらい、今年は盛りだくさんで何だか申し訳ないくらいでした。本当にありがたいです!
プレゼント交換で盛り上がった後は、また皆んなで食卓に戻り、Fika(フィーカ)をします。クリスマスには Sju sorters kakor という7種類の手作りクッキーをこのフィーカの時に食べます。
ここまで終わると、クリスマスのご馳走と甘いフィーカとプレゼントで、心も体も満腹状態です。笑
25日は、夫の妹家族(前日来られなかったメンバー)で、またランチを囲み、プレゼント開け大会、そしてフィーカをして同じようにのんびり過ごしました。
26日は、近くのスキー場に用事があった義弟に連れられ、レストランで義両親も一緒にランチをして、名残惜しさもありつつ、リンショーピンの自宅へ戻って来ました。
・・と、こうして今年もスウェーデンのクリスマスは無事に終わりです。
(長々と読んでいただき、ありがとうございました^^)
🎄 きっとまた来年も、私たちは変わらないスウェーデンのクリスマスを過ごしていると思います。
スウェーデンの生活は、新しい物や変化というのが、ほとんどありません。
一見、退屈に聞こえるかもしれませんが、この「変わらない」というのは、とても「安心感」があります。
同じ家族と、同じ食卓を囲み、同じお祝いをする。
脈々と受け継がれる、スウェーデンの伝統的なクリスマスには、そんな落ち着いた家族の温かさがある気がします。
おまけ
3泊4日の義実家滞在中、お義母さんの作るスウェーデン料理は美味しいので、日本食が恋しくなることはないのですが、やっぱり自宅に戻って自分で作る料理となると、日本ぽい物が食べたい!笑
というわけで自宅に戻った翌日。
夫の好物である「唐揚げ」を作って、久々の自宅ご飯でした。唐揚げは丁寧に二度揚げしたので(自分で言うのも何ですが)びっくりするほど美味しく出来上がりました。日本人としてはやっぱりこう言うご飯も落ち着きます。
さて、いよいよ今年も残すところ3日間。
明日は、久しぶりにアトリエに出勤してきます。